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議員確保へ“給与”の策 本紙調べ・県内町村議会、報酬増額の動き

2018年01月14日 13:06
 全国的に市町村議員の報酬引き下げが広まってきた一方で、議員のなり手不足が課題となっている町村では、報酬を引き上げる動きが出始めている。山形新聞が県内全町村から聞き取ったところ、2015年には高畠町、16年には三川町で3万円前後が引き上げられたほか、庄内町、遊佐町、白鷹町では増額に向けた議論が進められている。

 全国町村議会議長会(東京)によると、町村議会議員の報酬は、1990年代後半から横ばいや減少傾向となり、経済情勢や地方財政の悪化などを受けて、引き下げるケースが徐々に増えてきたという。一方、定数割れといった議員のなり手不足も顕在化し、手当ての充実が呼び水の一つになればと、各地で報酬増に転じる動きが出ている。

 県内では、高畠町が15年に2万5千円、三川町が16年に3万2千円、それぞれ引き上げた。庄内町議会では昨年12月、報酬増に向けた特別職報酬等審議会の開催を町当局に要請した。白鷹町議会は特別委員会で検討中で、遊佐町議会でも報酬を協議する特別委員会の初会合を開いている。

 庄内町議会での増額の議論は、他自治体との額の違いも発端になった。同町議会の報酬は月額21万5千円で、人口が同程度の高畠町(29万円)より7万5千円低く、県内で人口が最も少ない大蔵村(23万円)と比べても1万5千円低い。実際の手取りはそれ以下となり、議員報酬だけで生計を立てるのは容易でなく、立候補できる人は限られているのが実情のようだ。人口でみれば、2017年11月1日現在、高畠、庄内、河北の3町より少ない尾花沢市議会議員は月額35万円となっている。

 地方政治に詳しい高崎経済大地域政策学部の増田正教授は「人口規模にとらわれず、戦前の日本や現在の欧州のようなボランティアに近い議会の検討や、なり手不足解消を狙った報酬の大幅増など、地方議会によって柔軟な運用を考えるべきだ」と指摘する。夜間議会や土日議会を含め、議会構造そのものを再考する必要性も強調した。

 議論が進む庄内町では、町民の受け止めもさまざまだ。60代女性は「改選がある以上、子育て世代などの参加は難しく、結局はゆとりがある人たちが担うことになる。報酬を上げても効果は小さいのでは」と話す。一方、30代男性は「門戸を広くする意味で報酬増には賛成だが、議会の日程などと絡めた幅広い議論をしてほしい」としている。

 議論を進める上では、報酬面に限らず、合議体としての機能維持や住民による政治参加、コストに対する住民理解など多様な要素を考慮する必要がある。増田教授は「社会環境は変化している。議会を有効に機能させていくため、制度に対する見直しを絶えず行う必要がある」と話していた。

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