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「もの忘れ看護外来」を開設 県立河北病院、県内初の看護師無料相談

2018年10月23日 11:32
県立河北病院が新たに開設した「もの忘れ看護外来」。早速、相談者が訪れていた=同病院
県立河北病院が新たに開設した「もの忘れ看護外来」。早速、相談者が訪れていた=同病院
 河北町の県立河北病院(多田敏彦院長)に県内初の「もの忘れ看護外来」が開設され、22日、受診が始まった。県内でも年々、認知症患者が増加する中、専門の認知症認定看護師が、物忘れへの悩みや認知症の不安を抱える人、その家族などに寄り添い、無料で相談に応じる。その後の診療などを含め、新たな認知症のトータルケアを目指す。

 「夫が『吹雪が見える』と騒ぐんだ」。初日に相談に訪れた70代女性がこう切り出した。女性の夫に認知機能の低下がみられることから相談に訪れたという。看護師は、物忘れがひどくなった時期や、今までに薬を飲み忘れることがあったか―などを聞き、女性の不安が和らぐように丁寧に問診を行っていた。

 もの忘れ看護外来は、認知症に関する特別な研修を積んだ、同病院の認定看護師が担当する。医療行為ではなく、疑問や困り事など、認知機能に関することであれば何でも相談に応じる。治療が必要と判断した場合は、診察を受けられるように相談者と医師のパイプ役になる。同病院の利用者でなくても相談可能だ。

 認知症は患者本人が自覚することが難しく、担当する精神科や心療内科の受診は、患者や家族にとってハードルが高いとされる。認知症の不安を持ち、認知症を疑っても、気軽に相談できる窓口は多くない。

 多田院長は2013年の院長就任直後から、「認知症のトータルケア」を目指した施策を考えてきた。認知症チェックを強化した改正道交法の施行を受け、17年に認知症の診断書発行を手助けするシステムを寒河江市西村山郡医師会と連携して構築。認知症の入院患者については、退院後に訪問看護も実施するなど、地域ぐるみで包括的なケア体制を構築している。

 認知症の完治は困難な場合が多く、「戦略的に対応する必要がある」と多田院長。看護外来について「認知症と付き合うために、患者とその家族をケアする役割」を挙げる。一方、同外来を担当する認定看護師は今はまだ1人で、「認定看護師を育成し、困った県民の相談を受ける場に育てていきたい」と力を込める。

 もの忘れ看護外来は、毎週第2、第4月曜の午前9時~11時半。完全予約制。問い合わせは同病院地域医療支援部0237(71)1505。

増える認知症高齢者―県の推計5万9000人
 県の推計では県内の認知症高齢者数は、直近の2015年で約5万9千人に上り、増加の一途をたどっている。同年の国の推計は517万人。

 県内では10年に5万2292人を数えたが、15年には5万9427人と7千人以上増えた。団塊の世代が75歳以上になる2025年には、6万6752人を見込む。高齢化の進展で増加は避けられない状況で、県長寿社会政策課は「社会全体として認知症を理解する環境づくりが求められる」としている。

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