県内ニュース

穴あき石を地元の霊場に寄贈 河北の日下部さん、収集に60年以上

2019年05月25日 11:39
穴あき石を見詰める日下部利男さん。町内の霊場の拝殿に寄贈した=河北町谷地
 川辺の石を60年以上集め続けている河北町谷地、無職日下部利男さん(75)が24日、町内に居ながら四国霊場巡りの御利益を得られるようにとつくられた「出羽国四国八十八所沢畑霊場」の拝殿に、穴あき石約300個を寄贈した。日下部さんは「参拝者に喜んでもらいたい」と話している。

 日下部さんは同町生まれで、幼少時に川の石に興味を持ち始めた。高校生の頃には珍しい石があると聞き、青森県まで自転車で3日かけて向かったことも。結婚後も最上川や寒河江川を中心に、全国各地で石を集めてきた。捨ててしまったものを含めると、これまで収集した石は数十万個を超えるという。

 今回寄贈したのは、穴あき石と呼ばれるもの。川を流れる石に小石がぶつかり、穴が空いた“天然物”。日下部さんによると「1週間探して1個見つかるかどうか」という貴重品で、今回は直径約10~20センチの石を30個ほど銅線でつなげて贈った。鈴木勲町郷土史研究会長によると、穴あき石はその珍しさから、さい銭以上の価値があるとされ、神社や寺に奉納されてきたという。同霊場保存会の和田多聞会長も「徳のある方に寄進してもらい、大変ありがたい」と話す。

 60年以上をかけて収集してきた石は、日下部さんにとって「人生観が変わった」ほどの存在。その大切な石を寄贈しようと思い立ったのには近年、がんと闘ってきた経緯がある。2012年に肺がんを患い、その後舌がんを発症。リンパ節にも転移するなど、大変な日々を送ってきた。日下部さんは「人生の先が見えてきた今、このまま石を捨てるよりも、必要としている人にあげたい」と目を細めていた。

関連記事

by weblio


おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2019年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2019年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から