酒田市内の中学校で昨年2月に女子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、女子生徒の遺族が意見書を市教育委員会に提出したことが27日、関係者への取材で分かった。いじめに関して再調査を求める内容だといい、今後、内容を精査した上で丸山至市長に調査報告書とともに提出する。
市教委内に常設されている「市いじめ問題対応委員会」による調査結果は今年4月16日、遺族に報告された。関係者の話では、女子生徒が受けた嫌がらせ行為をいじめとして認定し、自殺との因果関係は一定程度認めたものの、主な原因ではないとしている。
遺族はこうした対応委の調査結果や公表に対し、納得できないとする内容の意見書を提出した。再調査の必要性も主張しているという。同市の条例では、対応委の調査結果と遺族からの意見書を受けた市長が必要と判断した場合、市長部局に設置する「市重大事態再調査委員会」で再度、調べることができる。
いじめ問題の調査は学校関係者や生徒らへの任意と協力に基づいて行われ、丸山市長はこれまでの定例記者会見で「再調査をしたとしても、新たな判断材料が出てくるのは難しい」との見方を示している。一方、報告を受けた際は、対応委の調査で抜けている部分がないかなどを確認し、遺族がどのような受け止めをしているかを含め、再調査について判断する必要性があるとの意向も示している。
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