供給網、インフラ「自社に関係」4割 県内企業・経済安保の意識調査

2022/8/17 08:40

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 帝国データバンク山形支店が県内企業を対象に行った経済安全保障に関する意識調査結果によると、4割が自社に最も関係のある分野として「サプライチェーン(供給網、SC)の強靭(きょうじん)化」「基幹インフラの安全性・信頼性確保」を挙げた。一方で、5割超が「関係ない」「分からない」と回答。経済安全保障推進法の具体的内容が示されず、自社との関係性を図りかねている現状がうかがえる。

 経済安保法は半導体など戦略物資の国内生産や海外調達を強化する仕組みを導入し、重要な産業や技術を政府が直接育成、保護する制度を盛り込み、5月11日に国会で成立した。

 取り組むべき4分野が提示されており、企業に自社の活動と関係がある分野を問うと、「SC強靭化」が21.9%、「基幹インフラ―」17.5%の順。「特許出願の非公開化」(2.9%)「官民技術協力」(2.2%)を挙げた企業は少なかった。「関係ないと思う」は24.1%、「分からない」は31.4%だった。

 SC強靭化、基幹インフラ―と回答した企業を規模別にみると、規模が大きい企業ほど経済安保が自社の活動に関係すると考える割合が高かった。業種別でSC強靭化の割合が高いのは小売30.8%、運輸・倉庫28.6%、製造26.2%、農林水産25.0%。基幹インフラ―は金融100%、運輸・倉庫71.4%、建設21.4%と続いた。

 企業からは「よく理解できていない」(建設)「内需拡大につながれば良い」(鉄鋼・非鉄・鉱業)との声が聞かれた。また「原材料の調達が滞ると動きが取れなくなる」(飲食料品・飼料製造)「仕入れ先を巻き込み重要部品の在庫を増やした」(サービス)とコメントする企業もあった。

 過去の調査結果も加味すると、仕入れ価格高騰、仕入れ数量確保難に直面している企業ほどSC強化への関心が高かった。さらに、事業継続計画(BCP)を策定している企業も関心が高い。同支店は「経済安保法を具体化する際は産業や企業規模による注目点を踏まえ、きめ細かい体制を整備することが重要だ」と指摘した。調査は5月18~31日に県内270社を対象に行い、137社から回答を得た。回答率は50.7%。

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