ダム湖遊覧、道がない…水陸バスも三淵渓谷も 長井・豪雨被害、観光の目玉復旧いつ

2022/8/26 12:33
湖面へ通じる折草沢の管理用道路が崩落した現場。ダム湖を周遊する水陸両用バスのルートとなっている=8月16日、長井市・長井ダム(長井ダム管理支所提供)

 置賜、西村山両地域を中心に降った今月3日の豪雨で、長井市の長井ダムでは湖面へと通じる管理用道路が崩落するなど大きな被害を受け、水陸両用バスや秋の遊覧船の運航ができない状況だ。ダム湖は市内観光の目玉の一つ。秋の行楽シーズンも控え関係者への打撃は深刻で、運行事業者は「今は早期復旧を願うしかない」と無念さをにじませる。

 国土交通省長井ダム管理支所によると、湖面の流木回収などで使う管理用道路計3本で路面崩落や土砂流入が確認され、通行できなくなっている。流木は排水を妨げないよう、竜神大橋周辺に設置した網場(あば)にとどまるため、ダム機能への影響は限定的だが、流木が引き上げられない状態だ。さらに上流の木地山ダムへと向かう県道では複数の箇所で土砂が流入し、竜神大橋から先は全面通行止めとなっている。

 管理用道路のうち、折草沢から湖面に通じる道は、流れ込んだ沢水の影響で崩落。ダム湖を周遊する水陸両用バスが湖面に下りる際に使用しており、今月7日までの予定だった運航は取りやめた。中止となった4日間は夏休みにも重なり、計約540人の予約があったという。

 加えて、紅葉が魅力の10~11月の遊覧船や、11月初旬までのスタンドアップパドルボード(SUP)、水上自転車体験も実施が見通せない。運営主体のやまがたアルカディア観光局の丸山邦昭事務局長は「正常なダムの状態があって観光利用が成り立つ。残念だが、今は再開できる日に向けて準備するほかない」と話す。

 さらに、長井を代表する景勝地「三淵渓谷」を巡るボートツアーにも影響が出ている。発着点となっている合地沢の湖面広場には大量の土砂が流れ込み、広場に通じる道路も通行止めのため、現在は中止を余儀なくされている。

 運航するNPO法人最上川リバーツーリズムネットワークによると、これまで関西圏を含む380人以上の予約を取り消したという。土砂の撤去や周辺の安全確保が進めば再開したい考えだが、佐藤五郎代表理事は「渓谷の状況が気がかりだが、まだ行けていない。正直見るのも恐ろしい。流木撤去など、観光できる状態に戻すにはどのくらい時間がかかるだろうか」と、途方に暮れた様子だった。

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