値上げラッシュに嘆きの声 県民の家計負担に直結

2022/10/2 11:15
1日からビールや缶酎ハイなどが軒並み値上げとなった=山形市・おーばん山形東店

 値上げラッシュの10月に入り、食料品や酒類など約6500品目の価格が次々と引き上げられる。その波は県民の生活全般に及んで家計負担の増加に直結し、買い物客からは嘆きの声が聞かれた。販売店や飲食店は、人々の消費行動への影響を心配している。

 「おーばん山形東店」(山形市)は大手ビールメーカー4社の出荷価格の値上げを周知してきた。この上昇率はビールや缶酎ハイなどで軒並み約2~13%。店頭の販売価格も1日からほぼ同率で値上げした。芋煮会シーズンも重なり、縄研史店長は「正直苦しい。据え置くか、値上げに踏み切るか、スーパー各社は難しい判断が迫られる」と話す。買い物に訪れた70代主婦は「割り切るしかない」としつつ「値上げ幅の推移を見守る」と心配顔だ。

 「金森酒店」(同)は県産ワインを15社分ほど取り扱う。このうち5社程度が順次、値上げに踏み切る見通しという。日本酒についても、新酒が出る来年を見据えて金森浩一郎社長は「酒造の過程で燃料を使うため、値上げの動きが出てくるだろう」と語った。

 鶴岡市の庄内ホルモン鶴岡店は、1日からのビール値上げは当面見合わせる。様子見の姿勢だが、「見直しは避けらないだろう」と阿部悟店長。今後どうするかは運営会社で検討される。

 幅広い値上げの動きに、価格安定のコメが注目される。「家計の味方」に見えるが、作る側は燃料や資材高騰分の価格転嫁に苦慮する実情がある。JA全農山形の担当者は「価格を引き上げられなければ生産者の負担になってしまう」。

 JAグループは、全国の卸売会社に対して適正な価格への引き上げを働き掛けている。「今年は雪若丸がデビュー5周年を迎える節目。はえぬきも家庭消費を拡大できるよう事業展開したい」と続けた。

 一方、安価だったキャノーラ油の値上がりで価格差が縮小し「価格が近いなら健康に良いものを」と米油などへの切り替えが進む。天童市の米油製造・販売の三和油脂も事業が好調だ。原料の米ぬかも価格高騰が続き9月に約1年ぶりに値上げしたが、10月は据え置く。

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