北ミサイル東北通過、暴挙に県民怒り 話し合い重ねて/航行中だったら…

2022/10/5 07:49

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 今年に入りミサイル発射を繰り返す北朝鮮。4日には5年ぶりに日本上空を通過するミサイルを発射した。「驚きよりも怒りを覚えた」「発射させないよう徹底的に話し合うべき」―。北朝鮮の度重なる暴挙に対して、県民からは非難の声が聞かれた。

 ゴルフ場に向かう途中の車内のラジオで発射を知った山形市本町1丁目、無職中村昂三郎さん(80)は「率直にけしからんという気持ちだ」と力を込める。ミサイル発射を止めるために「日本政府には北朝鮮と粘り強く話し合いを重ねてほしい」と要望した。

 仕事中に携帯電話に届いた速報で発射を知ったという新庄市若葉町、会社役員柿崎和朗さん(44)は「(避難するなど)行動を取ることもなかった。発射に慣れてしまったことに驚いている」。緊張感が高まらなくなるほど発射が相次ぐ事態への危機感を語った。

 米沢市関、旅館経営安部直人さん(51)の宿には昨夜から旅行客15人が宿泊。「ニュースで発射を知ったのは客を送った後。もし客がいたら短時間で安全を確保するのは難しい」と表情をこわばらせた。「日本上空を通過したと知り、驚きを通り越し怒りを覚えた。国民の安全、安心のために日本は強い対応を取る必要がある」と語気を強めた。

 総合実習航海中の加茂水産高の実習船「鳥海丸」は修理のため、3日に宮城県の塩釜港に入り係留中だった。小笠原諸島沖の太平洋でマグロ漁の実習も予定しており、板垣寿勇教頭は「時期がずれていたら危なかった。無事でよかった」と話した。

 ミサイル発射時、庄内空港発着の全日空機は上空を飛行中だった。羽田発庄内行き393便(午前7時5分発)と庄内発羽田行き394便(同7時10分発)で、全日空庄内空港所によると乗客は計79人。本県はJアラート対象地域外だったため、影響はなく、遅れなどもなかった。

「緊張感よみがえった」

 前回、日本を越えて太平洋にミサイルが発射された2017年に避難訓練を実施した酒田市の西荒瀬地区では、西荒瀬コミュニティ振興会長の鈴木勝さん(73)が当時を思い出し「あの年の緊張感がよみがえった」と話した。

 今回同様のミサイル発射は訓練の3カ月後だった。「あのときよりも国際情勢は悪化したが、政府の対応は何も変わっていない。いまの体制で本当に国民を守れるのか疑問だ」と、訓練の経験も踏まえ危機感を口にした。丸山至酒田市長も4日の記者会見で、5年前の訓練とミサイル発射に触れ「許しがたい行為で声を大にして非難する。日ごろから万が一への備えが必要だ」と述べた。

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