皆川修磨所長は先行きについて、事業再構築補助金やIT導入補助金など国の施策効果もあって景気の持ち直しが期待されるとしつつ「海外経済の動向や物価上昇、部品の供給制約などの影響に十分注意する必要がある」とした。
個人消費は「緩やかに持ち直している」を維持した。9~11月の百貨店・スーパー販売額は、前年同期比1.1%増で単月で見ると秋以降増加傾向にある。スーパーからは「商品値上げによる購買点数の減少や安価なプライベート商品へのシフトが見られるが、総菜などの売り上げが伸びている」との声があった。ドラッグストアは新規出店効果に加え、医薬品などが好調で、9~11月販売額は前年同期比9.3%増と伸長した。
生産活動は「持ち直している」を継続した。電子部品・デバイスは半導体不足の緩和により自動車向けが堅調で、はん用・生産用・業務用機械は産業用機械を中心に底堅い。
雇用情勢は、前回上方修正した「持ち直している」を維持した。新規求人数が伸びる一方で新規求職者は前年を下回っている。
主要項目以外は、設備投資は「22年度は減少見込み」、企業収益は「22年度は減益見込み」、企業の景況感は「下降超幅が不変」、住宅建設は「前年を下回っている」、公共事業は「前年度を下回っている」の判断をそれぞれ据え置いた。
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