日本肘関節学会学術集会が主催する野球肘予防・競技力向上のための市民公開講座が4日、山形市のやまぎん県民ホールとオンラインで開かれた。プロ野球・ソフトバンク前監督の工藤公康さんが講演し、少年少女や指導者、保護者らに「体の軸が崩れるとけがをする。投球には股関節を含めた体幹が大切だ」と説明した。
工藤さんは、子どもの頃、どうすれば楽に遠くにボールを投げられるかを考え、プロ野球選手をまねしていたと振り返り、「一つずつまねをして連動させると良い」と勧めた。
投球動作のポイントに▽体重移動▽遠心力▽テコの原理―を、必要な要素には▽リズム▽バランス▽タイミング―を挙げた。一つの軸が崩れると複数の軸ができてけがにつながると指摘し、「究極的には骨(関節)で投げる感覚。筋肉を使うのはギアを上げる時だ」と続けた。
子どもたちをステージに上げ、肘に負担のかからない体と腕の動かし方をアドバイスし、「軸がしっかり回転すれば腕は勝手に振られる」と股関節を含めた体幹の重要性を強調した。
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