県議選へ走り出す、2月定例会閉会 現職、戦いの準備急ぐ

2023/3/17 07:33
県議会2月定例会が閉会し、現職議員の選挙に向けた戦いが本格化する=県議事堂

 県議会2月定例会が16日に閉会し、県議選(31日告示、4月9日投開票)に出馬予定の現職は、戦いの準備のため、県議事堂から地元への帰還を急いだ。ベテランを中心に11人が勇退を表明し、17選挙区(定数43)に現職、前元職、新人合わせて53人が名乗りを上げている。無投票とみられていた10選挙区の一部で選挙戦になる可能性も出てきた。県議会は一気に選挙モードに突入した。

 現体制で最後の本会議。各委員長の報告も普段より力が入っている様子だった。坂本貴美雄議長が「再び本会議場で活躍されることを心から祈念する」とあいさつし閉会すると、それぞれ足早に議事堂を後にした。

 自民党会派は昼食に縁起を担ぎ、カツ丼を食べた後、必勝を期し「勝つぞコール」で拳を突き上げた。勇退議員には花束が手渡された。県政クラブも勇退議員に花束を贈り、選挙戦に臨む面々は「県政を何倍も何十倍もよくできるよう頑張っていこう」と、改選後の再会を誓い合った。

 少数激戦が見込まれる鶴岡市区の現職は「議会中は地元に戻る時間が限られ、もどかしい思いがあった。しっかり地元を回りたい」と気合を入れた。山形市区の現職も「やるぞ、という気持ちだ。気力、体力は十分」と決戦に向かう心境を語り、「当選して少子化対策に力を入れたい」と意気込んだ。

 村山地方で2期目を目指す現職は「緊迫した戦いになるだろう」と予想する。「4年間の感謝をしっかりと心に刻み、県勢発展をさらに加速させるためにこの場へ戻ってきたい」と表情を引き締めた。

 無投票が一転、選挙戦の可能性が出てきた置賜地方の選挙区。現職は県政報告会を数多く重ね、選挙戦を想定して準備をしてきたといい、「初陣の気持ちで臨む。ギアを数段上げていく」と話した。

 県政課題は山積している。勇退するベテラン議員は「人口減少対策やデジタル化にしっかりと取り組んでほしい」、別の議員は「政策提言をどんどんして制度改革を進めることが重要だ」と期待した。

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