2018年度で閉鎖された本県唯一の馬術競技場・上山市民馬術場の代替施設として、山形市大森の立谷川河川敷に「やまがた馬術場」が開設され、4月に本格的な運営が始まる。県内では各種大会を開催できない状況が続き、代替地の確保に努めてきた県馬術連盟は「ようやくここまでたどり着いた」と喜ぶ。今後は準備運動用のスペース整備などを進める計画で、新施設を拠点に本県馬術競技の活性化を図りたい意向だ。
旧上山競馬場の付帯施設として設置されていた上山市民馬術場は、老朽化や運営団体の廃業などを理由に廃止された。国民体育大会県予選会といった競技の会場だった同施設が姿を消して以降、県馬術連盟は、他県の馬術場で大会を開くなどして対応せざるを得なかった。21年の東北総合体育大会は本県が開催県だったが、宮城県内の馬術場を借りて実施した。
県内での代替地確保は一定の広さを必要とすることなどから難航し、山形、天童、村山の各市内で検討したが、適地は見つからなかった。今回開設した立谷川河川敷は県管理の土地で、県リハビリセンターの北側に位置する。広さ約7千平方メートルの土地を山形市が借り受け、県馬術連盟が同所の維持と管理を担う仕組みにした。まず競技用の馬場(約3200平方メートル)の整備を完了させて昨年11月3日に使用を開始し、同日に地元の子どもたちが馬と触れ合う記念イベントを開催した。
各種大会に向けた実践的なトレーニングも可能となり、選手たちも馬術場の完成を喜ぶ。国体で入賞するなど活躍している二位関尭(ゆたか)さん(36)=やまがた乗馬クラブ=は、「馬にとって移動の負担が少なく練習できる」と話す。選手の中でもジュニア世代は仲間と切磋琢磨(せっさたくま)してトレーニングできるメリットがあるとし、「競技人口の底辺拡大につなげられる」と期待する。
27年度には東北総体の馬術が本県で開催される。同大会に向け、県馬術連盟は県などの支援を受けながら試合環境を整えていきたい考えで、菊地政美会長は「上山に代わる新たな競技場の設置は実現が難しいと思っていただけに、夢のようなこと。これを機に、新たなスタートを切りたい」と話している。
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