本県は金賞20銘柄、日本一 全国新酒鑑評会

2023/5/25 09:46

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 酒類総合研究所(広島県東広島市)は24日、2022酒造年度(22年7月~23年6月)に造られた日本酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会の結果を発表した。本県からは27銘柄が入賞し、そのうち20銘柄が金賞を得て、都道府県別の金賞受賞数が9年ぶり3度目の日本一になった。

 鑑評会は近年、甘さや香りを重視する傾向にあり、すっきりタイプが多い本県は金賞数が少なかったが、長く2桁をキープ。今回は名だたる酒どころを抑えて1位を獲得し、本県酒蔵は酒造技術の高さと品質の良さを改めて証明した。

 金賞数の2位は19銘柄の兵庫県で、16銘柄の長野県が3位、15銘柄の新潟県が4位。9回連続で全国1位だった福島県は14銘柄で5位にとどまった。

 入賞数の比較では、本県の27銘柄は4位だった。1位は長野と新潟の31銘柄、3位は福島の28銘柄、5位が兵庫の25銘柄となった。

 金賞数1位は03、13酒造年度に続く快挙。昨年は入賞数が21銘柄で5位、金賞数が11銘柄で6位だった。

 酒蔵と県産酒の品質向上に取り組む県工業技術センターの石垣浩佳食品醸造技術部長は、各蔵が審査で指摘されるマイナス要因を減らすよう努力し、コロナ禍で変わった審査方法にいち早く対応したことを飛躍の理由に挙げた。さらに「半分程度が(本県最高峰の酒造好適米の)雪女神で金賞に輝いた。(国内最高峰酒米の)山田錦が強い中、自県米で結果を残し、各蔵の酒造技術が向上した証拠。各蔵の努力が実を結び、大変うれしい」と続けた。

 鑑評会は日本酒の品質と酒造技術の向上を目的に、同研究所と日本酒造組合中央会が主催し、全国規模で唯一の鑑評会。111回目の今回は818銘柄が出品された。4月19~21日に予審、5月10~11日に決審があり、研究者や国税庁の鑑定官などが審査。入賞394銘柄を選んだ上で、特に優秀な218銘柄を金賞に選んだ。

県内の金賞・入賞銘柄と酒蔵

 ▽金賞=壺天(男山酒造)秀鳳(秀鳳酒造場)出羽桜(出羽桜酒造山形蔵)千代寿(千代寿虎屋)羽陽錦爛(錦爛酒造)米鶴(米鶴酒造)東の麓(東の麓酒造)一献醸心(中沖酒造店)花羽陽(小屋酒造)白露垂珠(竹の露)大山(加藤嘉八郎酒造)栄光冨士(冨士酒造)上喜元(酒田酒造)初孫(東北銘醸)あら玉月山丸(和田酒造)手間暇(六歌仙)松嶺の富士(松山酒造)倭桜(佐藤佐治右衛門)杉勇(杉勇蕨岡酒造場)三十六人衆飛天(菊勇)

 ▽入賞=東光(小嶋総本店)九郎左衛門(新藤酒造店)一生幸福(鈴木酒造店長井蔵)惣邑(長沼合名会社)くどき上手(亀の井酒造)辯天(後藤酒造店)鯉川(鯉川酒造)

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