山形交響楽団の「第50回記念ユアタウンコンサート村山公演」が27日、村山市民会館で開かれた。節目の公演のフィナーレで同市出身の創立名誉指揮者・村川千秋さん(90)が登場、魂のこもったタクトとともに美しい音色が響き渡ると、会場から大きな拍手が湧き上がった。
モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲で開幕し、同市の楯岡、葉山の両中吹奏楽部との共演でヴェルディの歌劇「アイーダ」より凱旋(がいせん)行進曲など計7曲を演奏した。最後を飾ったのは、村川さんが敬愛するシベリウスの交響詩「フィンランディア」。渾身(こんしん)のタクトで荘厳な調べを奏で、約730人の聴衆を魅了した。楯岡中1年細梅あかりさん(12)は「小さな音もきれいで、圧倒的だった」と話した。
村山公演は地元出身の村川さんが立ち上げた山響を応援しようと、運営が厳しかった草創期の1974(昭和49)年から継続して開催している。
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