花笠まつりに熟練の技 山形・踊り傘作り

2023/5/29 23:19
山形花笠まつりに向け「踊り傘」を作る古内清司さん=山形市東原町1丁目・古内和傘店

 「山形和傘」を手掛ける山形市東原町1丁目の古内和傘店で、同市の山形花笠まつり(8月5~7日)で使われる「踊り傘」作りが盛んに行われている。華やかな傘作りに、職人が熟練の技を発揮している。

 作るのは3代目の古内清司さん(70)。山形和傘は1789(寛政元)年からの歴史がある。番傘は雪の重みに耐えるため傘骨が52本と一般的な和傘より多いのが特徴。昭和30年代は同市と近郊に100以上の関連業者があったというが、現在は同店のみ。弟子1人とともに伝統の継承に力を注ぐ。

 普段は注文に応じて番傘や蛇の目傘を作っている。この時季は、山形花笠まつりのパレードで踊り手たちが使う傘作りに忙しい。風が抜けるよう竹の骨組みに隙間を空けて和紙を貼り、金色の短冊や鈴などを飾ってきらびやかさを加える。

 古内さんは「まつりで踊り手も観客も幸せな気持ちになってくれれば職人冥利(みょうり)に尽きる」と話している。

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