第70回春季東北地区高校野球大会は7日、岩手県で開幕する。本県代表は鶴岡東と日大山形で、ともに盛岡市のきたぎんボールパークでの初戦に臨む。投打に安定感のある戦いぶりで県大会を勝ち抜いた両校が、各県上位校と東北王座を懸けてしのぎを削る。
第1代表の鶴東は2回戦から登場。仙台一(宮城3)と八戸学院光星(青森2)の勝者と戦う。鶴東は県大会のチーム打率が3割7分7厘。決勝で2度のビッグイニングをつくるなど好機に畳みかける勝負強さが光る。小技や足を絡めながら相手の隙を突くそつのない攻撃も健在だ。左腕桜井椿稀は3試合で自責点0と抜群の安定感を誇るなど、投手陣は層が厚い。
仙台一は主戦三瓶高広を軸に接戦に強く、光星は18歳以下(U18)日本代表候補の中沢恒貴を中心とする打線に迫力がある。戦力的にみれば、強打で出場権をつかんだ光星との対戦が有力か。
第2代表の日大は昨夏の甲子園4強聖光学院(福島1)と顔を合わせる。日大はエース菅井颯が存在感を放つ。最速144キロの直球に加え、変化球に切れがあり、県大会は計16回を投げて防御率0.56。制球も安定し、要所を締める冷静な投球が光る。チーム打率は3割9分4厘。スタメンの多くが2年生ながら4番遠藤海星を中心とした切れ目のない打線は勢いがある。
聖光はU18代表候補の高中一樹がチームをけん引。パンチ力のある4番三好元気が軸の打線は破壊力があり、投手陣も厚みがある。日大はエースの出来がポイント。先手を取って勢いに乗りたい。
順調に試合が進めば、決勝は11日にきたぎんボールパークで行われる。
盛岡で開会式、軟式大会出場の羽黒も参加
○…開幕に先立ち、6日には盛岡市のきたぎんボールパークで開会式を4年ぶりに行い、各県代表校の選手たちが堂々と入場行進した。
鶴岡東、日大山形などの代表14校と、同時開催の第17回春季東北地区高校軟式野球大会に出場する羽黒など7校が参加した。入場行進に続き、東北地区高校野球連盟会長の高橋良治・本県高野連会長が「代表の誇りを胸に、熱い戦いを期待している」とあいさつ。花巻東の千葉柚樹、軟式野球で専大北上の高橋飛純の両主将が選手宣誓した。
東北の強豪との一戦を前に「開会式があることで『やってやるぞ』という思いがこみ上げてテンションが上がった」と日大の今田歩希主将。鶴東の森神晴樹主将は「チームの仕上がりはいい。早く戦いたい」と意気込んだ。
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