学校での熱中症対策や米坂線復旧、意見交わす 県と市町村長・議長が会議

2023/11/20 22:26
県幹部と市町村長、市町村議会議長が課題を共有し、意見交換した=県庁

 県と市町村長、市町村議会議長による2023年度第2回会議が20日、県庁で開かれた。県側が予算編成や組織機構を検討する際の基軸となる24年度の「県政運営の基本的考え方」を説明した後、小中学校での熱中症対策やJR米坂線の復旧などについて意見を交わした。

 佐藤孝弘山形市長は小中学校の体育館への本格的な冷暖房設備の設置検討を求めた。吉村美栄子知事は、小中学校が可搬式冷房装置を導入する際の県による助成事業に触れた上で「指定避難所になっている体育館の環境整備促進のため、国は、有利な地方債や交付金の補助率引き上げ措置を講じている」などと述べ、活用を促した。

 結城裕尾花沢市長は豪雪を背景に、最長2年の公立学校施設整備費負担金に関し、事業実施期間の延長を国に働きかけるよう要望した。吉村知事は文部科学省と県教育委員会との意見交換で「建設業界の働き方改革の影響を踏まえた対応を検討している」との回答があったと紹介した。他自治体からも同様の発言があり、「来年度の政府に対する提案に盛り込むことも考えたい」と話した。

 仁科洋一小国町長はJR米坂線復旧に向け、広域的な機運醸成が必要だと訴えた。吉村知事は「復旧には沿線市町村をはじめとする関係者が広域的に連携して取り組みを充実・強化し、JR東日本や政府に復旧への熱意を示していくことが重要だ」と述べた。

 会議は諸課題への認識を共有し、連携を強めるために開催しており、オンラインを含め約100人が出席した。今回、県主催の会合として初めてペーパーレス会議システムを導入。出席者にパソコンやタブレット端末を配布し、進行に合わせて資料を画面に提示した。

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